弱虫ペダルサイクリングチーム

レースレポート

第24回全日本選手権 シクロクロス

全日本CX 公平

大会名

第24回全日本選手権 シクロクロス
開催日

2017年12月9日(日)
結果

男子エリート 前田 公平:優勝
男子U23   江越 海玖也:2位,織田 聖:8位
女子エリート 唐見 実世子:6位

全日本CX ミク1

使用機材
フレーム : FELT FX FRD,F1X
タイヤ : Challenge F:CHICANE(1.4bar),R:BABY LIMUS(1.4bar) (前田)
CHICANE(織田, 江越)
BABYLIMUS(唐見)
ホイール      : INDUSTRY NINE
クランクセット   : ROTOR 3D+ QCX1
バーテープ : Silic1
チェーン : KMC X11SL
サイクルコンピュータ :GARMIN 820J
ウェア       :Champion system
ヘルメット     :Giro Air Attack,Synthe MIPS,Synthe
シューズ     :NORTHWAVE EXTREME XCM(前田,織田), SCORPIUS2 PLUS(江越)
ケミカル      :WAKO’S
日焼け止めローション  :Aggressive Design Top Athlete Sun Protect
クレンジングオイル   :Aggressive Design Waterproof Cleansing Oil
サイクルウエア用洗剤  :亀の子束子 自転車泥汚れ専用洗剤
サイクルスタンド    :リッカルアルミサイクルスタンド

全日本CX hijiri

前田公平レポート
いよいよ年に1度の全日本選手権がやってきた。2週間前に行われた同会場でのUCIレースをスキップし、昨年の忘れ物を取るべくこの大会に臨んだ。前日の試走では雨予報だったものの降ったり止んだり。コースは濡れているもののマッドコンディションとまではいかず、ウェットな状態。当日も雨予報だったが、前日のような天気で納まると良いなという希望を抱き当日を迎えた。
レース当日、目の前に広がるのは真っ白に染まったマキノ高原。そして降り続ける雪と霙に絶望した。ただ自転車に乗るなら楽しいコンディションだがレースとなれば話は別で、東京育ちの自分には雪に対するノウハウがない。昼の試走でラインやセッティングを探り、スタートを迎えた。
オンタイムでスタート。クリートキャッチに若干てこずるものの、すぐにリカバーし、横山選手を先頭に5番手で最初のコーナーへ。すぐに3番手まで上げる。雪に強い横山選手に行かれてしまっては全て終わってしまうので、しっかりと後ろにつける。1周目の担ぎ区間では自分に分があると感じたので先頭に出てペースを作る。序盤はペースを上げて攻めていくと、15秒前後のリードを得ることができたので、そのままプッシュを続ける。しかしその後は後ろの横山選手との差は詰まらず広がらずの状態。ワンミスでひっくり返る差なので油断ならない。踏むところはしっかりと踏み、乗り降りの判断をしっかりと見極め、スリップダウンに注意。それらを徹底し、目立ったミスなく無事に先頭でゴール。
初めてとなる全日本のタイトル。まだ実感が湧かないが、この日を迎えるまでに携わってくださった皆様に感謝です。

織田 聖レポート
マキノ高原で行われた全日本選手権。レース前日の土曜日は雨が降ったり止んだりの天気でマッドコンディションだった。しかしレース当日の朝になると辺り一面雪で昨日とは全く異なるのコンディションになっていた。朝の試走時は雪はそこまで深くなくだいたい乗っていくことができたが試走後も雪が降り続いたためレースの時は半分近くランだった。
スタートは落ち着いて入りピットの前付近で一度先頭に出た。しかしコース前半のキャンバー区間で足を滑らせてしまい何度か転倒してしまった。うまくコースに対応することが出来ずズルズルと交代してしまい、周回を重ねる度に順位を落としてしまった。
年に一度の全日本選手権でこのような走りをしてしまい本当に情けない。終わってしまったレースは悔やんでも戻ってこないのでこれからのレースでこのような走りをしないようにしたいと思います。
たくさんの応援、サポートありがとうございました。

江越 海玖也レポート
雨だろうと予想されたレース当日は、前日試走とはガラッと変わり一面雪景色となった。
予想以上に降り続け、走った轍も直ぐに消えていく程だった。スタートまでに雪が弱まることはなかった。スタートは今シーズンでは1番悪いのじゃないかと思うほどクリートキャッチをミスしていた。だがホームストレートが雪に覆われてたこともあり大きく遅れることは無く、第1コーナーは4番手で突入。ほとんどが新雪で早々にランに切り替えざる負えなくなる。
ピット前を抜け、奥のセクションに入る階段があるとこからはほぼラン。V字のキャンバーを超えもう一段階上がったとこでようやく乗車出来た。山上の区間を終えても乗れる所は限られていた。フライオーバー超えるくらいには、村上選手、竹内選手、自分の3人パックに。後ろから見て竹内選手が雪に苦戦していたことは分かったのでペースを合わせるくらいなら自分のペースを刻んでいこうと前に出る。ここで無理に村上選手について行くことも出来たかもしれないが、この時点では残りが何周なのかも出ておらず、実力は向こうが上なのは分かっていたし、ランの練習をほとんどしてない自分にはリスクがでかいと判断し、あくまで表彰台に乗ることを考え走った。2周ほど走り、全4周回のレースとなったことが放送で告げられた。残り2周ミスなく走りたかったが、ランで足に来てたのもあり後ろとの差が縮まり始め、抑えてた焦りがで初めてしまった。3周目フライオーバー付近では1度17秒ほどまで近づいた。自分の方は大分脚にきており、つる寸前だった。ワンミスで追いつかれる、向こうの作戦としての許容範囲内のタイム差だとしたら埋められてしまう。といった考えが浮かび焦りが大きくなってしまう。焦ると余計ミスが出てしまうと思いなんとか落ち着こうと思うが、ハマらないクリートに苛立ったりしていた。コーチや観客の声で落ち着け!との声を聞きなんとか平静を保てていた。そこからはひたすらペースを落とさずミスをしないよう走り続け、覆されることは無く2位でゴールとなった。
ヒヤヒヤするレースだけあってゴール後は安心が1番大きかった。
だが振り返ってみるとミスも隙も大きいレースだった。今季ではほとんどミスしなかったクリートキャッチもここに来て1番のミス。それで慌てなかったのは良かったが大事なレースでこれではいけない。後半もプレッシャーがかかると焦りだしてしまう。プレッシャーに弱いのは自分の弱点だと感じた。
雪という状況が自分に良かった感じもあるが、この条件は皆一緒。その中で周りが予想してた以上の結果を出せたのは正直に嬉しかった。でもトップとは大きく離れまだ余裕があるとの事だった。この差を埋めるだけではたりない。何としても強くなり勝てるようになります。
寒い中でのサポート、応援ありがとうございました

唐見 実世子レポート
いつも全日本選手権は何かが起こる。今年も例外ではなく、ずっと暖冬で晴天続きだったが、レース前日辺りから、気温が下がりはじめ、レース当日のマキノ高原は完全に雪国。
全日本というのはそのようなものだ。レース当日はチームカーと一緒に7時に会場入り。雪の上を自転車で走るという経験はほとんどないので、どうやって走ってよいのか全く分からない。ただただ戸惑うばかり。他の女子選手の皆さんは上手に自転車に乗車しているのに、私は乗れない。試走の時からイライラが募る。
試走をしていると汗をかくので、こまめにクラフトのインナーを着替えて身体を冷やさないように心掛けながら、12時40分スタート。クリートキャッチのミスこそなかったものの、まだまだスタートが上手くいかず、また上手くいかない自分の事を他の選手も知っているので、余計に被せてこられたりして、若干下がり気味でのスタートとなった。ここの部分は本当に克服しないといけない課題でもある。
スタートしてすぐ、前方で落車があり、そこからはランニングが始まる。乗車に手こずるくらいだったら、特に1周目は私の場合はランの方が得策だと思った。しかし、前を行く選手は問題なく乗車できるので、先頭との差はどんどん開いていく。
2周回目に入る頃には6位争いの3人になるが、周囲の選手の体力が削られているのは分かっていたので、とにかく自分のペースを崩さないように走る。緩やかな上りも乗車するのが困難な事が多く、その場合はすぐにランニングに切り替えた。
その後は単独になったが、前を行く選手の姿は全く見えない。とにかく耐えて耐えて、ゴール。周回数はたったの3周。
復帰した直後はシクロクロスが本当に苦手で、会場入りした時の公園内の土のにおいをかぐだけでも嫌になっていたくらいだったが、最近はそれでも自分なりに工夫できるようになったり、少しの進歩に喜びを感じるようになっていて、今回の全日本は少し楽しみな部分もあった。しかし蓋を開けてみたら、技術的な部分では他の選手に比べてかなりの開きがあると感じた。
せっかくシクロクロスという競技を好きになってきたのだから、もっと上手になれるように、もっと前向きに取り組んでいきたいと思った。
また、今回のような悪天候でも、的確に判断して行動できるチーム、スタッフの皆さん、それに頼もしいチームメイトがいて今の自分がある事を今回のレースではすごく実感しました。本当に感謝しております。もっとしっかりと走れるように、これからも頑張っていきます。

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