弱虫ペダルサイクリングチーム

レースレポート

全日本自転車競技選手権マウンテンバイクXCO

大会名

全日本自転車競技選手権マウンテンバイクXCO

開催日

2021年11月21日(日)

結果

女子ジュニア 中島 瞳:2位

女子マスターズ 唐見 実世子:優勝

使用機材

ボトムブラケット   : WISH BONEセラミックBB

タイヤ          : Vittoria  中島  MEZCAL 1.7bar,唐見 BARZO  1.2bar

サイクルコンピュータ :WAHOO bolt,rival

ウェア       :RAPHA

ヘルメット     :OGK kabuto R1

中島 瞳レポート

前日の試走では、コースのテクニカルセクションを見直す形で4周ほどした。コースは、国内最高峰レベルに難しいコース。

当日、1時間前からアップを始め心拍をあげる&脚に疲労を貯めないよう軽く回した。

コールはエリート、U23、ジュニア、ユース、マスターズの順。自分はジュニアの1番コール。2列目のセンターを選択。スタートダッシュはなんとか3番手まで前に出ることが出来た。第1シングルの手前U23の選手とユースの選手に間に入られてしまい、ジュニアトップと差が開いた。女子は全クラス同時出走だったため、スタート後はかなり混雑していた。

シングルの登りセクションでU23の選手とユースの選手を抜かし、前に出たが、トップの選手はグランドエリアを過ぎ、さくら坂を登っていた。この時点でかなりの差が開いていた。

登りでは自分のペースで落ち着いてミスをしないことを意識したが、一向に前は見えず、根っこの難しいセクションでなるべく前へ追いつこうとしたが、見える位置までは近づくことができなかった。2周目に入り、ユースの2位の選手が後方に見えた。さすがに負けてはいけないと思い、淡々と走り続けた。登りで差が広まり、独走となりミスのないように落ち着いて走った。前はみえることはなかったが、今の自分の走りだった。野辺山が終わりこの一週間、野辺山の反省を活かし、毎日1時間30分はローラーで追い込むようにしていた。そのおかげで、登りでもダンシングで追い込むことが出来た。結果はジュニア2位。

来週の能登CXが終わると全日本CXなので、残り3週間気を緩めず、トレーニングに励みます。

唐見 実世子レポート

 一度トライしてみたかったMTBレース。今年はマスターズという事もあって、少し気楽な気持ちでどんな事にでも挑戦できる年だった。なので、MTB初レースが全日本選手権という形にはなってしまったが、今しかできない、と思ってエントリーした。
 レース3日前に急ピッチで進めていただいた機材が揃い、それらを車に積んで、レース会場へ。今回の全日本のステージは八幡浜。国内のコースの中では厳しいコースレイアウトらしかった。しかし新しい種目へのチャレンジに胸を膨らませている自分もいた。会場について、コースを試走してみて、そんな自分への期待は打ちのめされた。とてもではないが、1周回りきるスキルがない。上り区間は最悪自転車から降りて押せば良いが、下りができない。まずはゆっくりで良いので、下り区間を乗車したまま下れる事に時間を割いて、その後にコースの難しいセクションの練習や、全体を把握するための試走を行った。

 そしてレース当日。ずっと慣れないMTBでの試走を繰り返していたので、疲労感が残ってはいたものの、プレッシャーは全くなくて、とにかく怪我をしないで完走する事を念頭においた。また、試走の時に教えてもらえた事を頭の中で何度も復唱した。目線、骨盤を進む方向へ向ける、足首を意識、ペダルを回し続ければ必ずクリアできる、、、。

 クリートキャッチはあまり思うようにいかず、またいつものロードの癖で右親指を押してしまって、踏んでスピードに載せたいのにギアがどんどん軽くなってしまって、一人だけ足がクルクルと回ってしまう始末。(カンパだと右親指を押すとギアが重くなる)いつもに増してスタートは大失敗してしまう。
アスファルトの上りが長いので、少しリカバリーして、シングルトラックへ。下り区間で数人に抜かれ、上り区間でも焦ってしまって足をついてしまう。それ以前に道幅が広かったとしても自分が登れるラインは1本しかなかったり、他の選手のペースに合わせる事ができないので、結局足をついてしまって押してしまう。

しかし、フィジカル面では分があって、1周回完了地点で優勝候補の中川選手と2人になり、緊張する時間が続く。アスファルトの上り区間で少し離せるので、シングルトラックに入ったあとの下りは落車しないようにマイペースで下る。その後なんともない上り区間で転けてしまうが抜かれる事はなく、そのまま2周回目後半戦へ。2人のゴール勝負になれば勝てると思ったのでの、プチ転けはOKだけど大転けはしないように安全に走った。連日の慣れないMTBの練習で、腕もいっぱいだし、呼吸も整っていなくて、何にもない路面でも転けてもおかしくない状況だった。下り区間は遅いが、それ以上に上り区間でのアドバンテージがあったので独走体制を築く事ができて、そのままゴールへ。
 ここ数年のレースで一番厳しく、自分自身を追い込んだレースとなった。また、専門種目であるロードレースの場合、特にここ数年は、ライバルとコースを考えて小さくまとめるレース展開が大半を占めていたので、今回のMTBレースのように自分の実力ではどうにもできないレースを経験して、初心の気持ちを思い出す事ができて、そういう面ではとてもプラスになった。
 しかし結果として優勝できたことは評価できるが、レースを走るための準備ができていない状態で全日本選手権を走った事は決して褒められることではないので、今後、またMTBレースを走る機会があるとするならば、その前に自分なりでも準備をすべきだと思った。
 今回の勝利はたくさんのサポートとご指導があってこそなので、それを忘れる事なく、今後に繋げていきたいと思った。
 長かった全日本月間も残すところ3週間弱。この緊張感を楽しんで、力に変えていきたいと思う。

ホーム チームへの思い プロフィール スケジュール