The Princess Maha Chakri Sirindhorn’s Cup Tour of Thailand 2018
大会名
The Princess Maha Chakri Sirindhorn’s Cup Tour of Thailand 2018
開催日
2018年4月6日(金)~8日(日)
span style=”font-size: 14pt;”>結果
F唐見 実世子:第1ステージ 4位,第2ステージ 19位,第3ステージ 54位,第4ステージ 12位
個人総合 16位
使用機材等
フレーム :FELT AR FRD
メインコンポーネント :Campagnolo RECORD EPS
ホイール :Campagnolo BORA ULTRA35,BORA ULTRA50
タイヤ・チューブ :Panaracer RACE Evo3 Series
クランクセット :ROTOR 3D+ IN POWER
チェーン :KMC X11SL
サイクルメーター :GARMIN Edge820J
ウェア :Champion system
アンダーウェア :CRAFT
ヘルメット :GIRO VANQUISH MIPS WF
シューズ :GIRO Empire W ACC
ケミカル :和光ケミカル
サプリメント :グリコ パワープロダクション
日焼け止めローション :Aggressive Design Top Athlete Sun Protect
クレンジングオイル :Aggressive Design Waterproof Cleansing Oil
スキンケアクリーム : Aggressive Design Top Athlete Skin Care Cream Urthr
リップクリーム : Aggressive Design Top Athlete Lip Protect cream Hemere
サングラス :Oakley Rader EV (オードビー様)
唐見 実世子レポート
【第1−A ステージ】
見通しの良い平坦の道を往復する20kmのチームタイムトライアル。試走で先頭交代の練習をして、大体のイメージを掴む。今回はトラック選手でもある梶原、上野両選手がペースをコントロールしてくれるので、私はそのペースを落とさず上げず、守るように走る事に専念した。先頭交替の時間や番手もしっかり話し合って決めた。
レースがスタート。自分のミスでGPSもワット系も作動しない。大体のスピードや出力を決めていたのでそれがわからなくなってしまって焦る。それにスタートも少し遅れてしまい、待たせてしまう。タイム計測はできたので、自分の感覚のみで、自分に課せられた時間を先頭でこなす。大体時速46kmくらいで走っていたらしいが自分の事で精一杯になってしまう。
Uターンのタイミングで丁度私が先頭になる。ターンして後ろから「オッケー」と聞こえたと思って踏んだら、「待ってー」と言ったようだった。後ろを待って踏み直すが、一度踏みやめたので踏みなおしがキツい。レース後半、やはり上野、梶原を中心に回す。横風がきつい。途中、私の足がいっぱいになってしまうタイミングがあり自分でも先頭で足が回っていない事がわかっていたが、メーターが作動していないのでどの位ペースを落としているかがわからないので、そのまま自分の時間は引いた。後から確認したら、やはりかなりペースダウンさせてしまっていたようだった。あの時早めに先頭交替をすればよかった。その後足も回復し、みんなで協力してゴールまで進んだ。結果はトップと2分6秒差、3位と4.5秒差の4位だった。優勝したロシアにはオルガというリオ五輪銀メダリストの選手がいるが、圧倒的タイム差にショックを受けてしまった。そして3位との差に関してはいくつかのミスがなければ逆転できたと思う。初日のTTTで総合が決まると言っても言い過ぎではないので、とても悔しい結果となってしまった。
【第1−B ステージ】
初日は、2つのステージに分かれており、14時から42kmのほぼフラットなコースでレースが行われた。距離が短く、道幅が広く、見通しの効くコースだったが、唯一気になるのは横風区間でのアタックだった。監督からはロシアのコントロールで集団ゴールになると思われるが、横風区間でペースを上げられた場合、集団分裂する可能性があるので、気をつける事、ゴール勝負になった場合は梶原選手を勝たせるようにゴール前はチームで役割分担をして動くように、と言われた。
レースがスタートしてすぐ、オランダのチームなどがアタックを仕掛けるがすぐにロシアにコントロールされてしまう。懸念されていた横風区間もロシアがコントロールし、逃げを許さない状況。そのままゴール勝負へ。
日本チームは出来る限り集団前方に位置どり、スプリントに有利になるようにするが、ゴール手前でチームとして機能する事が出来ず、梶原選手を1人にさせてしまい、早い段階で先行した梶原選手はゴール前で刺されてしまった。結果としては吉川選手が5位、梶原選手が6位となり、ゴール前の大切な局面での課題が浮き彫りになるレースだった。
また、吉川選手がこの日敢闘賞を獲得した。
【第2ステージ】
ニュートラル約9km、レース距離117kmのラインレース。距離が長く、山岳賞もあるので少し緊張。ただこの日の山岳賞は、スプリンターがもがききれるくらいの緩い登りなのではないかという説と、800m16パーセントの登りがあるという説と二つ存在し、タイの監督に確認したところ、キツい登りだと言われたので、山岳ポイントで集団がバラけるかもしれない、山岳ポイントは出来る限り私と金子選手で対応する、その後は集団が一つになる可能性が高いが、ロシアが積極的に先頭を引いたら、後ろを気にせずそのまま行く、もしゴール勝負になったら梶原選手をエースでもう一度チームとして機能するようにトライするという事を確認し、レーススタート。
スタートして前半はほぼフラット。昨日同様、ロシアが強力に集団コントロール。日本としては、山岳ポイントまでは集団で行くという事だったので、ハイテックを中心とするアタックに反応こそするものの、自分達から仕掛けるという事はしなかった。スプリントポイントを通過し、道幅が狭くなり始める。無線から、コースマップに書かれていない道を通っているので、キツい登りがある可能性が高い、との指示が聞こえる。そのあたりから湖畔沿いの細かなアップダウンが続き、確かに登りがありそうな感じになる。山岳ポイントまであと10km辺り。集団内がソワソワしている。後ろに下がらないように、またチームでまとまるように言われ、集団前方に位置どる。そうこうしているうちに
位置どり合戦も激しくなり、頑張って前で耐える。もうすぐ登りが始まるかな、ってところでいきなり山岳ポイントがあって、結局はアウターで走れるくらいの緩く短い登りが山岳賞だった。その後はアップダウンを繰り返し、再びフラットな道に戻る。途中、ロシアの選手がパンクしてしまった事もあり、列車が崩れる場面もあったが、ほとんどがロシアの強力な引きを崩す事ができなかった。
ラスト5km付近で前を走る選手と私の前輪がはすってしまって、スポークが飛び、走行不能になってしまったが、チームカーがすぐにホイール交換を行なってくださったので、ギリギリ集団ゴールする事が出来た。ゴール前は吉川選手がうまく先行した事で、梶原選手を2位に引き上げる事が出来た。スプリンター同士の連携がとても素晴らしいと思うステージだった。
【第3ステージ】
今日がラストステージ。コースはフラット。
チームとしては昨日と同様に梶原選手のゴール勝負、そしてスプリントポイントで3秒獲得する事により総合上位が少し入れ替わるので、吉川選手のスプリントポイント狙い、もしくは他の選手を逃す事で同じくボーナスタイムを獲得する事も視野に入れて走る、という事だった。
最終ステージという事もあってか、他のチームにも動きが少し見られた。私と金子選手は逃げを作る動きをしても良いということだったので、集団の前方で様子見。リアルスタートから7km付近でフィリピンの選手がアタック。ついつい一緒に行ってしまう。少し泳がされた感じでまた集団に引き戻される。イルミネートやその他のチームもアタックをするが、うまくいかずしばらくして収束。1回目のスプリントポイントへ。
吉川選手がもがくが、ここはタイ。スプリントポイントの距離がメーターと違っていたようで、ロングすぎるスパートとなり3着通過となった。その後はロシアのコントロールが続いたがイルミネートがアタックしていて、金子選手と対応する。途中泳がされるような形になりつつ、やはりロシアのコントロールからは逃れられない。2回目のスプリントポイントに向かう辺りでハイテックの選手のアタックが頻繁し始める。ハイテックとイルミネートの選手が同時に仕掛けたので、これはと思って一緒に行く。ハイテックの選手が特に真剣に引いていて、キツい。それでもやはりロシアのコントロールから逃れる事は出来ずに捕まってしまった。
その後は落車も多発し、集団内はあまり安全とは言えないまま2回目のスプリントポイントを通過し、ゴール勝負に頭を切り替える。
ラスト10kmをきったあたりから位置どりが厳しくなり、ラスト3km辺りで大きな落車が発生。日本チームは巻き込まれなかったものの、ゴールへ向けて難しくなる。ラストの左コーナー辺りで左側にいた選手に吉川選手がはすられそうになり大きく減速、そのすぐ左脇にいた私も集団から遅れをとってしまう。いろいろおこった最終ステージは、日本チームとしては梶原選手の2位が最高順位だった。でもたくさんのトラブルがありながらも自力で勝負して2位を獲得した梶原選手は素晴らしいと思ったし、最後まで諦めなかった日本チームも素晴らしいと思った。また思いもしなかったが、私自身は敢闘賞を頂き、ステージに上げてもらって、とても良い思い出になった。
今回のレースで、たくさんの課題が浮き彫りになったので、それらをしっかりと受け止めて次に繋げていきたいと思った。また、国内の女子のレースにおいてチームとして機能させる事はとても難しいが今回のレースでは全て上手くいった訳ではないが、少なくとも全員がチームプレーをしようという意思を持ってレースに挑んだので、私自身もすごく勉強になるレースだった。
今回のレースを走るにあたり、たくさんのご支援を賜りました事、深く御礼申し上げます。ありがとうございました。