弱虫ペダルサイクリングチーム

レースレポート

第30回全日本自転車選手権大会シクロクロス

大会名

第30回全日本自転車選手権大会シクロクロス

開催日

2024年12月15日(日)

結果 

ME  織田 聖   優勝

WE  小林 あか里 優勝                      

MJ   山田 駿太郎  4位

MU23 竹田 天飛     9位                                       

使用機材

フレーム       :Bianchi ZOLDER PRO

ボトムブラケット   :WISH BONEセラミックBB

ホイール       :INDUSTRY NINEハブ&FORMOSAカーボンリム

タイヤ        :Vittoria A DUGAST  織田 聖         : TYPHOON

                     小林 あか里:TYPHOON 

                     山田 駿太郎:TYPHUUN    

                     竹田 天飛   :TERRENO MIX  

バーテープ      :OGKkabuto BT

サイクルコンピュータ :WAHOO RIVAL

ウェア        :ekoi

サングラス      :OGK kabuto ICU 

グローブ       :OGKkabuto RPG-7

ヘルメット      :OGK kabuto FREX-AIR、 AERO-R2、

ケミカル       :和光ケミカル

磁気ネックレス    :ANGEL eモデル01ネックレス

サプリメント     :グリコ パワープロダクション

日焼け止めローション :Aggressive Design Top Athlete Sun Protect 

織田 聖レポート

3連覇のかかった全日本選手権。

いつも通りの「全日本選手権特有の緊張感」というものを感じながらスタートラインに並んだ。

前日試走の時からとてもナーバスで、今考えるとタイヤパターンの選択は当日でよかったのではないかと思ったりもした。

結局考えることを放棄して1番無難なオールランドタイヤのTYPHOONをチョイス。

ピットにはマッドとドライの両方持っていってもらい、何かあったら交換しようという作戦。

スタートラインに並びいざレーススタート!

宇都宮のスタートは苦手で1番最初の直角コーナーがとても恐怖だ。

ビビっているからもちろんスタートも出遅れインとアウトに選手がいてサンドイッチになりながら抜けていく。

先頭は地元ブリッツェンの沢田選手と急成長の若手副島選手がバチバチとやっている。

自分は6番手でフィニッシュラインを抜け、サンドエリア、3段坂に侵入した。

その後平坦区間で徐々に番手を上げながら3番手につける。

その頃には前の2人が少し飛び抜けていた。

慌てずにスリップストリームがギリギリ効きそうなくらいまで上がりそこからはジリジリと近づいていこうと思っていたが、ところどころでミスが目立ちなんだかんだでしっかりと踏んでは追いつき遅れの展開。

3周目になり自分の後ろは少し間があり3人での優勝争いになりそうだなと。

正直1、2周目のペースは速かったし自分自身の身体の動きもそこまで良くないことも頭で理解していた。

森林区間を抜けて1回目のピットに向かうあたりで自分が完全に追いつくと先頭で勢いの良かった副島選手が踏むのをやめた。

2番手の沢田選手ももちろん見合う。

自分も少し息を整える。

さてレース再スタート。と言わんばかりに先頭に出て踏んでみる。

シケインの立ち上がりもしっかりと踏む。

ピットエリアの折り返しの多いところで後ろが少し離れているのを確認。

「もういくしかないか。」

心を決めて残り45分。

弱い心の囁きも聞こえるが。

ゴールラインを1番で飛び込む快楽も知っている。

「お前はどうする?」

と自分自身に尋ねながら走り残り1周へ。

ようやく観客の声が聞こえるようになってきた。

それまではあちらこちらで聞こえるタイム差のみしか頭に入ってこなかった。

たくさんの方々が応援してくれているなと噛み締めながらゴールラインに辿り着き、日の丸という頂へ。

渡辺監督、佐藤GMをはじめ関係者の皆様いつも多大なるご支援ありがとうございます。

これからもヨーロッパ遠征が続きます。

日の丸とスポンサー名を背負い、大好きな機材と共に挑戦してきます。

引き続きよろしくお願いいたします。

小林 あか里レポート

連覇のかかった全日本は今までとは違ったプレッシャー、緊張感の中臨む大会となった。

体調は万全に戻すことができていたためそこへの不安はなかったが、思うようなトレーニングはできなかったため不安要素はいつもより多かった。それでも、目の前のことに集中して、スタートに立った。

スタートはスムーズにいき、ホールショットを取る。そこからは先頭のまま砂セクションに入る。今年は砂が固く走りやすかった。そして三段坂へと入っていく。

先頭で入ったため、落ち着いて対処していく。そこから林間区間へ入ると、後続と3秒ほどのタイム差をつける。そのあとのキャンバーセクションで自分がスリップダウンしてしまい、タイム差はまたゼロに戻る。

しかし、このコースはフラットの踏む区間が多く、今年はその部分を強化してきていたので、落ち着いて徐々に後続とタイム差をつけていく。

後半のキャンバーセクションは昨年同様、足がとられやすかったが、今年はシューズにスパイクピンを打ち、ラインを入念に確認をしたことでスムーズに乗降車をしてクリアすることができた。

テクニカルセクションはミスをしないよう確実に走り、フラットの踏む区間では全力で踏んだ。できる限りエアロポジションを取って、バイクを加速させていくようにした。

1周ごと10秒ずつタイム差が広がっていく。後続との差はあまり意識しすぎず、全力で走り続けた。

一度も他の選手とパックになることなく、独走という形でゴールをした。

今シーズンフィジカルはもちろんのこと、メンタル面でも自分で自分をコントロールできるようになってきた。これが、今回の大きな勝因ではないかと考える。

この3年間様々なことがありました。それでも自転車を楽しいと思うことができ、さらに多くのナショナルチャンピオンジャージを獲得することができました。ここまで来ることができたのは、渡辺監督、佐藤GM、また多くの方にサポート、応援していただいたおかげです。

本当にありがとうございます。

これからも全力で戦い続けます。宜しくお願いいたします。

竹田 天飛レポート

初出場の全日本選手権シクロクロス。

レース2日前から試走に入り、レース前日にはエンデューロにも参加し、レーススタートと同じ時間に走ることができた。

そしてレース当日。

朝の試走を終え、補給と空気圧の最終確認をし、スタートラインへ。

スタートしてすぐの直角のコーナーは落車が起きやすいと事前に把握していたため、巻き込まれない5、6番手でスタートしようと決めていた。

案の定、想定していた番手に入ることができ、落車も回避することができた。

ポジションを上げることに苦しんだが、上位選手が泥と凍結が入り混じったキャンバーで落車。

そのおかげでポジションを三番手へと上げることができた。

今回優勝した日大の柚木選手と前を追う展開になったが、その後からミスを連発してしまい、挙げ句の果てには泥でペダルをはめることができず、大幅なタイムロスでポジションをみるみると落としてしまった。

難関なキャンバーに苦戦し、周回ペースも安定せず、オールアウトしてしまった。

最後の最後まで諦めずにゴールまでもがいたが、8位でフィニッシュ。

同年代の選手だけでも上位選手とはこんなにも差が出来てしまうのかと圧倒された。

悔しい気持ちでいっぱいですが、まだまだシクロシーズンは続くので次戦に向かって、ロードとシクロクロスの両方を強化していきます。 

朝早くからサポートしていただいた、佐藤GM、渡辺先生、山田さんご家族、スポンサー様、サプライヤー様いつもありがとうございます。

全日本の借りは全日本でしか返せないことを再度理解し直し、来年に向けてもっと強くなります。

ありがとうございました。

山田 駿太郎レポート

 道の駅うつのみやろまんちっく村に作られたコース。スキルとフィジカルの両方を求められるバランス型のコースだった。

 目標:自分のレースをすること。

 まず金曜日に会場入りし、試走を行った。怪我の療養期間もあって疲労は抜けていたため、うまく走ることができた。土曜日は、試走に加えてエンデューロに参加した。レースペースでコース確認が出来た。

 当日は晴れていたが、気温は低かった。厳重に寒さ対策をしながらアップを行った。ジャージはスキンスーツを選択した。

 スタートのタイミングはうまくいき、加速も悪くなかったので、1番手で第1コーナーに飛び込んだ。第3コーナーまではトップをキープしていたが、その後野嵜選手が後方から上がってきて、それに続いて新藤選手にも前に入られた。その状態でコントロールラインを通過した。

 多少の順位変動はあったもののあまり変わらず森林区間を抜けた。その後野嵜選手、成田選手、松村選手、自分という順番でのレース展開に移行し、そのままピットエリアを抜け、キャンバー区間に入った。キャンバーは凍っており、大変滑りやすく前の3選手はなんとかクリアしていったが、降車を選択した自分のみ、キャンバーの中底で立ち往生してしまった。脱出するまでに大きくタイムロスをし、復帰した時点で8番手ほどにまで後退した。

 脱出した後、追撃を開始した。まず自分に冷静になるように言い聞かせ、状況分析から入った。その後、周囲から聞こえてくる前とのタイム差を気にしながら、4番手までは復帰することができた。だが、そこまで戻った時点で既に3番手の松村選手とのタイム差は30秒前後にまで開いてしまい、何とか見えているか見えていないかという状況だった。

 それでも追撃は緩めなかったが、何秒か縮まっては、また元のタイム差に戻るということの繰り返しだった。3周目途中、キャンバーの入り口でスリップして転倒。その復帰に時間がかかり、前とのタイム差が40秒前後には開いてしまったものの、転びかたが幸いして松伏や幕張のような怪我はしなかった。

 そこからも、それまでと同じような展開で1人旅が続いた。前も後ろも結構なタイム差がついてしまっていたので、余計なミスをしないように注意しながら走った。結局前に追いつくことはできず、4位でのゴールとなった。

 今回は、最初の展開が悪くなかったにも関わらず、序盤のミスで前とのタイム差が開いてしまい、それを取り返すこともできず後半は終始一人旅でのレースとなってしまいました。スキル面、また特にフィジカル面に改善すべき点がまだまだあると思うので、来シーズンに向けて努力を続けていこうと思います。

 サポートしていただいた佐藤GM、渡辺監督、スポンサー様、サプライヤー様いつもありがとうございます。今年のシーズンは怪我が多く、自分的にもなかなかうまくいかないことの多いシーズンでしたが、この経験を来シーズン以降の糧にしていこうと思います。

ホーム チームへの思い プロフィール スケジュール