弱虫ペダルサイクリングチーム

レースレポート

第38回アジア自転車競技選手権大会

アジア選 TT6

大会名

第38回アジア自転車競技選手権大会

開催日

2018年2月8日(木)~12日(月)

結果

WE個人タイムトライアル 唐見 実世子:3位
WE個人ロードレース  唐見 実世子:10位

使用機材等

フレーム     :FELT AR FRD
タイヤ・チューブ     :Panaracer RACE Evo3 Series,RACE EVO 3.0 TEAM
クランクセット       :ROTOR 3D+ IN POWER
チェーン     :KMC X11SL
サイクルメーター     :GARMIN Edge820J
ウェア     :Champion system
アンダーウェア      :CRAFT
シューズ          : Empire W ACC
グローブ,ソックス,シューズカバー:GIRO
ケミカル      :和光ケミカル
サプリメント        :グリコ パワープロダクション
日焼け止めローション  :Aggressive Design Top Athlete Sun Protect
クレンジングオイル   :Aggressive Design Waterproof Cleansing Oil

唐見 実世子レポート

【WE個人タイムトライアル】

2月9日、晴れ。当初、暑さでパフォーマンスが発揮できるかどうか不安だったが、こちらは朝晩が涼しく、WEスタートが9時半だったので、暑くなる前に競技がスタートされた。コースは、アップダウンやコンクリートのガタガタ路面などあって、リズムが掴みにくいコースだと思った。また、コース変更などもあって、前日までに全コースを試走するのは体調の面も考えるととても難しかったが、車でコースの確認をしていただいたりで、ほぼ不安要素はなくなった。
9時36分、スタート。突っ込みがコントロールできず、スタート直後のゲートをくぐり右に曲がる時、少しビビッてしまう。ダンシングで立て直す際、少し焦ってしまってオーバースピード。呼吸が上がってしまったので、その後はできるだけ落ち着いて、マイペースでいくように心掛ける。また、無線からライン取りやコーナーリングの指示も飛ぶので、リラックスして距離をこなした。アスファルトのガタガタ区間はどこを走ったら良いか、教えてもらっていたので、何も考えず、そのラインを進んだ。アップダウンはきつかったけど、前日に行われた男子ジュニアの選手を参考に、自分なりにアレンジした。折り返しを過ぎたあたりから足が一杯になってくる。ここからはひたすら我慢の時間。ラスト5㎞辺りで、前を行く選手の姿がようやく目視できるようになる。ものすごくきつかったが、無線からの励ましと前を行く選手との追いかけっこで、何とか耐える事が出来てゴール。
結果はトップと1分15秒差の3位。力不足を実感したが、周囲の献身的なサポートのお蔭で全ての力を出し切る事ができた。
久しぶりの日本代表ジャージは私にとって荷が重かっただけに、今の自分のベストが尽くせた事、そして表彰台に乗れた事は自信になった。それも出発前から機材面でたくさんのサポートをしていただいたり、事前合宿に行かせてもらったり、数々のご支援があったからです。ありがとうございました。2018シーズンもスタートしたばかりです。今年も精一杯頑張りますので、よろしくお願いします。

【WE個人ロードレース】

2月11日日曜日、タイムトライアルから一日空いて、ロードレース当日。中日はマッサージをしていただいたり、積極的休養を取って、体調は良い。午前中はのんびりして12時15分、レーススタート。チームとしてはコースあのほとんどを占める平坦区間でアタックをしても決まりにくいからラスト20㎞から始まる上りまで、有力チームの逃げのチェック以外はできるだけ力を温存しよう、という事だった。またスプリントになれば、吉川選手。上りで決定的な逃げが決まった場合、ラスト5㎞でアタックして出来るだけ少人数もしくは単独での逃げにする、というオーダーだった。
スタートしてちょっとして、韓国が逃げたがっているという事がよく分かった。あとは中国、や香港、台湾も要注意だった。
韓国がアタックを開始しているがとてもシンプルだった。福田選手が対応してくれている。また、すごく暑いので頭からかぶる水が必要だったが、樫木選手がチームカーまで水を取りに行く作業をしてくれた。ペースがあまりにもスローなので、私は一番後ろまで下がって後ろに固まって待機している香港や中国を見ていた。中国が何度かアタックしたが、それも単独でしかもアタックする瞬間がわかるのであまり足を使う事なく反応出来た。香港は何もしなかった。中国が一番足があって強力な事も分かった。
超低速な展開ですごく長く感じたが、ようやくラスト20kmのところにある上り区間へ。上りに入って少しして、右端からの中国の力強いアタックでレースが始まった。頂上付近で3人。後ろにベトナムのスプリンターのティサが私の事をベタマークしている。上り勾配もあまりきつくなく、5人になり8人になり、、、といった具合でまた協調性を欠いた集団という事もあり、結局11人のグループになった。11人の中には韓国がフルメンバーの3人、中国も2人出走の2人、ベトナム1人、イラン1人、私。台北と香港のどちらかが2人乗っていたかもしれないが前に上がってこなかったので知らない。
日本は1人だけだったので、何もする必要もなく、一応先頭交代はするようにしたが、中国は回ろうとしなかった。主に韓国、香港、ベトナム、イランで回った。
坂が3つある事はタイムトライアルを走っていたのでわかっていたが、2つ目の坂で中国がアタック。すぐに反応したが、中国は踏み止めて、すぐに集団に吸収されてしまう。チームからは3つ目の坂を越えた辺りでアタックするように言われていたのだが、番手が悪く、坂の下から引く形になってしまう。先ほどの中国のアタックでみんな足にきている事が分かっていたのと、私の後ろがあまり強くない選手だった事もあり、上り坂でアタック。一人飛び出す形になった。でもちょっとして後ろを振り向くと、韓国がシャカリキになって追っているのが分かった。失敗だった。
このアタックを機に集団のペースが一気に落ち、ラスト1.5㎞辺りで後方から日本チーム3名を含む集団が合流。頭を吉川のスプリントに切り替える。ゴール手前は向かい風。
競技場へのゲートをくぐって少しして左の大外から吉川の前に入ったがそこで足を使ってしまい、スピードに乗り切れずあまり役に立たなかったかもしれない。吉川選手は4着だった。
私としてはオーダー通りに動いたが、決定打という所まで至らなかった。今回のレースで何が欠けていたのかは自分では把握しているつもりなので、修正できるところはしっかりと修正していきたいと思う。
アジア選手権を走る事は今の私にとってかなりのプレッシャーでしたが、タイムトライアル、ロードレース共に全力で戦えた事はとても自信になりました。このようなチャンスを与えてもらえた事、また遠征に快く送り出してくださった事、現地でレースに集中しやすい環境を与えてくださった事、全て感謝しております。ありがとうございました。

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